THE JUNK GUITAR MUSEUM MATSUMOTO
ガラクタギター博物館
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BBS
RS-X70
AriaPro
1980
アリアプロU LS-800VD(ヴィンテイジ・チェリーサンバースト)1980年製 シリアルNo.006095
1980年のディマジオ・パワード・シリーズの'80年では最上位にあたるモデル。(なんと、もう1本所有しているLS-800とは7番違い!)
翌'81年にはさらに最高級機となるLS-1800VP、LS-1500VDが登場。しかしこれを境にアリアプロUはオリジナルモデルに移行し、
コピー・モデルは事実上消滅したと思われる。“ディマジオ・パワード・シリーズ”というのも実際は短かったのですね。

ローズウッドとの記載ですが、まるでエボニーと見紛うくらい漆黒の指板。物凄く良い材料です。

アーチがよくわかるボディの反射。セクシー♪(手磨きコンパウンドでギラギラ感200%増しです(笑))

P.U.の足は、カタログでは四角ですが、これは三角。
ディマジオPAFのサウンドは健在。ほど良いパワー・甘いサウンドは一たび歪ませると超ロングサスティーンで唸ります。
ネックジョイントは、PEなどでお馴染みの一か所ネジ止めタイプで頑強にセットされています。
スペックは メイプル単板削り出し・カーリーメイプルトップ/マホガニー単板バック/メイプル セットネック/ローズウッド指板/
マザーオブパール・ポジションインレイ/Dimarzio PAF×2/ボリウム・トーン各2/3ポジショントグルスイッチ/オールドタイプブリッジ・テイルピース/
トップハット・ノブ/ニッケル・ハードウエア/カラー:ヴィンテイジチェリーサンバースト(CH)・ブラウンサンバースト(BS)となっている。
LS-1500、LS-1800は(2ピースブックマッチド・カーリーメイプル単板削り出しトップ/マホガニー1ピースバック/マホガニーセットネック・・・)
となっているが
つまり、LS-800は貼りトラ、マホガニーは単板って言っちゃうけど多ピースだよ。と言っているようなもの(笑)。
実際、マホガニーは上下2枚の6P貼り合わせです。
トップはキャビティが導電塗料で黒塗りなために確認できませんが、ややうねりのある見事な杢です。
本家の作りに忠実になるほどこんな細かな貼り合わせの説明が必要になってしまったのは、それまでの見よう見まね・セミアコ・ツギハギ製法が
もたらした産物だと言えます。
日本人ってこういう細かなスペックの違いって大好きですもんね。
余談ですが・・カタログではネックがメイプルとかっていますが、当機はマホガニー。これまでマホガニー以外のネックにお目にかかったことがない。
本当にメイプルってあったのでしょうかね?

何れにしても、80年代初頭の各社コピーモデルは今だに愛好者が多いのは、各社の拘り故か、輝きを忘れられない人々の心に染み付いた
何かがあるのだろう。
低価格帯のモデルからディマジオを搭載するというこの戦略により、ピックアップ・メーカーというものの存在を知ったキッズは多かったと思います。
今では、リプレイスメント・ピックアップ分野ではさまざまなメーカーがあり、標準でそれらが搭載されているということも珍しくありませんが、
当時としてはまさに画期的な出来事だったと言えます。(因みに最上級機のLS-1800VPはGibson P.A.F.を搭載する。)
特にアリアプロUは、70年代からコピーモデルにディマジオを搭載したモデルが用意されていたのは、時代を読む"先見の明”があったのでしょう。 
なんと!7番違いの兄弟が30年目にして我が家で再会とは(笑) これも運命か・・・
 
これはリサイクルショップにて難ありでGET。








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