ガラクタギター博物館
THE JUNK GUITAR MUSEUM MATSUMOTO
Visit
Museum
Library
Matsumoto
Enjoy
Books
Online shop
Links
BBS
EG600PR
1978

ネックジョイントはセットネックだが、いわゆるディープ・ジョイント*ではなくP.U.下まで回りこんでおらず、ダボによって補強されている。(*グレコの場合背面方向への深さが本家より浅いのだが便宜上ここではディープジョイントと呼びます)

シリアル・ナンバーはE787012(78年5月製造)。グレコオリジナルのMH902糸巻にはGRECO GUITARのロゴ入り。3Pのメイプルネックだけでも丈夫だとは思うがボリュートによってさらに強度が増したヘッド部分。

今でも根強いファンを持つU-1000ピックアップはパワーも十分。

忠実にコピーされたヘッドストック及びダイアモンド・インレイ。ギブソンの訴訟問題回避のため’79年のカタログからは一時姿を消すことになる。(’80年に復活)

1978年製EG600PR 元々ピーター・フランプトンモデルの“P”だったと思うのだが、チェリー・サンバーストの“PR”はKISSのエース・フレーリーモデルとして有名。KISS全盛のこの時代、憧れた諸氏は多いと思う。 まだこのクラスではお馴染みの“中空ボディ”で、ピックアップを外すとトップ材との間には空洞がある(EGが誕生した当初はこの中空ボディであったが、後年リアル志向化に伴い消えていく)。サウンドは以外にも悪くはなく、3発のP.U.(U-1000)、ラミネイトされたトップ材(ホワイトシカモア)のフレイムが華やかだ。難点は、削り出しと比較してややアーチが平坦でのっぺりした感を受けるところ。 
ボディはホワイトシカモアと多ピース構造のマホガニーのラミネイト。側面から見るとよく分かるが、中央に1mm程の薄板もラミネイトされている。ネックもメイプル3Pでヒール部でも接ぎがある(もう何ピースかわからん(笑)) ボディー・背面もシカモア(あるいはメイプル?)薄板だ。 塗装もオリジナルとは違う独創的?なもので、背面もサンバーストで塗装されている。これは、EGを爆発的に売るきっかけを作った、故:成毛滋氏のリクエストの試作品を作った際に、背面を見たことのないフジゲンのクラフトマンが想像で塗ってしまったことに由来する。(ご本人はたいそう喜んだそうだ)
このEG600PRは、某リサイクルショップにて購入。傷も殆ど無く、ミント状態の個体である。ジャック内部が酸化して音が出なかったが、ピカールで磨いてやったらすぐ音が出るようになった。