1970 Greco F120 S/N 229
フジゲン/グレコ最初期のフォークギター。
ヘッドにはGRECOロゴが後のグネコになる前の普通のゴシック体。
ボディ内部のラベルには1960年代からの筆記体ロゴが入っていて興味深い。
世のフォーク・ブームに対応するために作られた最初のモデル。
1971年のカタログでは F90、F100、F120、F160、W120、W160、ガットギターのG90、G100がラインナップされていた。
エレキはコピー度が低いうえに代表的なモデル1機種ずつのみ。フォークギターだけで6種類もあるところに時代を感じます。
因みに、小型、中型、大型と分かれており、F120は大型の普及版、最上位のF160はギブソンのコピーのようだ。
Wは12弦ギター。
まだ0フレットが混在していたり、60年代のにおいが感じられる。
カタログでは、なぜかF120のみロゴがない。
横内祐一郎氏によると、エレキブームが去り景気が傾くなか、初代社長が退社し、新社長として1969年に就任。
フォーク・ブーム到来に社運をかけて臨んだプロジェクトだった。
今でも記憶にあるのは、ボディが「ナトー」で硬かったのだそうだ。(なぜか分からないが、ボディのサイド・バックにナトーを使っているのはFではこの1機種のみ。あとのモデルは今ではこちらの方がポピュラーなアフリカン・マホガニー。
ネックの厚みを21mmにしたことを良く覚えていると仰っていました。
尚、当時のフォーク・ブームの勢いはすごく、富士弦楽器でもAria、Morrisのアコースティックギターの製造を行っていた。(松本GUITARS・写真で綴る 富士弦楽器の歴史(1960後期〜1970)でその様子を見ることができます)
http://www.geocities.jp/guitarofworld/FUJIGENGAKKI1968-1970Photo.html