フジゲンとIbanez(星野楽器)の歴史をカタログから追ってみます。

元々、戦前輸入楽器商社としてスタートした星野楽器店のブランドであるIbanez(イバニエズ)は、いわゆる生ギターをメインとしていたようですが、自社の多満製作所で作っているものの他、木曾鈴木バイオリン、グヤトーンなどで作ったギターなども積極的に自社ブランドとして輸出していたようです。





↓は日本のグヤトーン。同じなのがわかります。



左が多満製作所製Ibanez。 右がバーンズ。似てますね。



富士弦楽器製造との提携は記述では1970年と読んだことがありますが、カタログでは1968-1969年ごろには後の
フジゲン製ギターの特徴を持ったセミアコが登場しているので、すでにそのあたりで何らかの関与が推測される。



フジゲンは国内向けではグレコの販売網を持つ神田商会との付き合いが長いわけですが、1970年代初頭は
イバニーズ、グレコ共にブランドは違えど同じモデルが混在していたことはカタログからも明らかです。
いずれにせよ、高品質なギターを作ることができるフジゲンと提携することで、その後のIbanezの躍進に
繋がったことは言うに及びません。
後日調べで、当時は3社共同で開発が行われており、オリジナルモデルは星野からのデザインが採用されたモデルも多かったようです。Icemanとミラージュ他いくつかある。神田のものはGrecoMRがIbanezにも採用された。




Ibanezとグレコ。ほぼ同じなのがわかります。1970年代初頭になるともうグレコそのまんま。 
よく見たモデルがありますね。




グレコのRW700が同じなのがわかります。



VAN HALEN好きはおなじみのNO.2459。というより
デストロイヤーと言った方がわかりやすいかもしれません。
これも同じ75年頃のグレコのカタログにはそのまんまで出ています。
同時に発売となったVタイプとモダーンタイプも現在ではプレミアがついている。


Ibanezロゴの推移(カタログより) 
上より1950年代、1959年、1961年、1970年代、現代のイタリック書体になったのは1977年からのようです。
やはり1970年代以降のものがなじみ深いですね。












(ここまで:2009. 6/14)
(2016 5/8追記)

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