OLD Ibanezを愛する、松本人さんのコレクションをご紹介します。
同郷の方ということもあり、私自ら撮影にお伺いさせていただきました。
特にフジゲン期、旧ロゴへのこだわりをお持ちで集められた壮観なコレクションの数々をご覧ください。

Ibanez 2387 CT (1975)  No serial number.
23871971年のカタログから登場しているが、CUSTOMが出るのは1975年からである。
同じ1975年のGrecoでいうところのFV900と姉妹品ということになろう。
アッシュとされるボディは、センターに左右を継いでおり、さらに表と裏でも2つに継いだ多ピースとなっている。 
国内でも当時のグレコに良く見られた構造ですね。

Ibanez 2351 (1975)  No serial number.
23511971のカタログからラインナップに入っている定番モデル。
初期は間延びしたヘッド形状、指板エッジが丸みを帯びていたり、かなり微妙なルックスだったが、これは
1975年頃のものだろう。 ヘッドはカスタム・サイズだが、全体のコピー度も向上しているが、仲はおなじみの貼りTOPの空洞。
デタッチャブル・ネック。 因みに1976年からはヘッド形状が変わり、中央が盛り上がったオリジナル形状となる。
70年代後半のIbanezやGreco(Go)ヘッドの意匠に繋がっていると思われる)

Ibanez 2375 (1975前後) No serial number.
1972年からラインナップに加わった2375。ラージヘッドにはトラスロッド・カヴァーが付くあたりが時代を感じさせる。 
ボディのコンターがサンバーストで塗られているのは理由があって、マホガニーをバーチの化粧板で挟んでいるのを隠すためだろう。 
ネックも3ピースのメイプル。 ジョイント・プレートに手彫りで973と彫られている。シリアルNoだろうか・・・。

Ibanez [Challenger] 2375? (1978) CD780062
オフィシャルな資料ではすでに1978年ではリアル・コピーは載っておらず、スモール・ヘッドだし、ある意味珍しい個体?
(そのシリアルも生産月を表す頭のアルファベットがCDとなっているのは初めて見ました。34月ということだろうか? 
何れにしても1976年までのものとは細部を見ても格段にコピー度精度やクオリティが上がっているのがわかる。

Ibanez 2459 (1976) G765994
カタログでは19761977みに登場する2459。 同じ1976年のGrecoからもEX800として登場し、そちらの方がコピーモデルとしての息は長かった。 短期間しか作られなかった貴重な1本と言えるでしょう。
そして忘れてならないのが、Eddie Van Halenが使用したことで知られる2459。(当人はDestroyerと言っていますがDestroyer1980年からのモデルで、ヘッド形状がGoose Peakのもの。)
ボディはアッシュと明記されているが、センのものも多く見受けられるようです。 2387CT同様、前後左右に継ぎ接ぎされています。
★マーク入りのGOTOHペグ。 ヘッド裏には「Super70’s」「MADE IN JAPAN」のシールがそのまま残るコンディション。

Ibanez SUPER70説明書

IIbanez Guitar Loving Care 取扱説明書

Ibanez 2660  (1977) No serial number.
1977年のカタログにみられる珍しい個体。何といっても指板中央付近に入れられた短めのツリー・オブ・ライフが目を惹きます。 
1974年からの24051976年あたりから登場する26712675等の豪華インレイが入ったモデルなどの派生モデルということになるかもしれません。
P.U.カヴァーが、セミ・オープン・タイプ。

Ibanez 2387 (1970’s) No serial number.
1972年からラインナップにあった2387。デタッチャブルとセットネックがあったようだ。 これは珍しいメダリオンで詳細は不明。

Ibanez 2337DX (1970’s) No serial number.
オフィシャル・カタログでは1974年からしかJr.モデルが出てこないが、すでにセットネックとなっていることからかなり初期の個体ではいだろうか。

Ibanez 2451 NT (1975)  No serial number.
1975年から登場するモデル。 この個体はオリジナル・コンディションを保っている

Ibanez AR300 (1982) L825160
お馴染みAR300。 ブラック。

Ibanez PF350 (1979) J795668
19781979と極短命に終わったPFシリーズ。仕様からみてPF350と思われる。P.U.は転装されているとみえる。 
ペグがGRGreco Roland)のものに変更されている。それぞれオリジナルはSuper70、ベルベチューン。

Ibanez 2383 (1970’s) No serial number.
フジゲン期最初期の1971年カタログからラインナップされている息の長いモデル。
YFG刻印のペグは後から交換されたものか。
因みに2345,2346,2347,2354,2354s,2377,2382,2383,2394,など様々なバリエーションがあり、それぞれP.U.の数、
ピックガードやコントロールの違い、トレモロの違いなどの仕様が違っていた。 これは3P.U.でビグスビー・タイプが装着されているモデル。

Ibanez 2351AV (1977)  No serial number.
2351AV(アンティーク・ヴァイオリン)仕上げ。 ヘッド裏には「Super70」のラベルがある。

Ibanez 2348 (1977) C770504
マホガニー・ボディとマホガニー・ネックのデタッチャブル・ファイヤー・バード。

Ibanez 2846? 951?  (1975)  No serial number.
ドレッド・ノートのアコースティックギター。 ?にしたのは、モデル名と仕様が微妙なところで合わないため。

Ibanez 2402 (1976) G760574
1974年のカタログあたりから登場する2402。 1976年以降のモデルからヘッド形状、P.U.カヴァーなどの仕様が変わる。

Ibanez 名称不明 (1970’s) No serial number.
これは珍品!ネックなどの仕様からみて75年頃のものと思われるが詳細は不明。 ストラトタイプなら2375があるが12弦との組み合わせだし、ベースと組み合わせたものはSG型の2404がある。
カタログ外のモデルでしょうか。

Greco MD900 (1977) B776345

これぞレア中のレアというべき幻のモダーン・コピーモデル。 1977年にIbanez 2469と共にカタログモデルとして発売されたもののIbanez版の方がアメリカで話題となり店頭でプレミア価格がつき、本家Gibsonからクレーム。200本も作られず製造中止となったといういわくつきモデル。
原型になったのは、当時神田商会で所有していた1本のモダーンだったのだが、それも実は偽物だったという。

この個体は松本人さんが入手後、館長の手によってある程度までレストアしたものです。かなり悲惨な状態で一日がかりでなんとかここまで復活。

ガラクタギター博物館
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●松本人コレクション Matsumotojin Collection

The Gibson Guitar のイラストを見る限りヘッド形状が違います。 解説は以下のとおり。

The Moderne enjoys an even greater rarity and I am informed that only nine-teen of these were produced in 1958 and a further nine the following year. The Explorer and Moderne share the same numbering system as The LPs produced during the same period, that is to say a five digit number with the separate first digit being the last digit of the year of manufacture and that first digit of course will be an eight or a nine. All original Explorers were only available in a natural korina finish and Modernes appear to have been available in cherry and black also.

松本人コレクション MATSUMOTOJIN COLLECTION(追加改訂版)令和22/2

 

初めてご紹介してからすでに7年くらい経過したでしょうか。

松本人さんがコンプリートを目指していたビンテージ・ナンバードIbanez三兄弟。

最後の2469がついに揃ったということで見せてもらいに行きました。

 

このシリーズのコピーは1976年のサボイショウ、フランクフルトショウに出品するため先行してエクスプローラーが発売された。

Grecoブランドでもまったく同じモデルが存在します。

 

開発名FV-6DXSEX-6PSMD-6S

エクスプローラーの2459は言わずと知れたEddie Van Halenが愛用したストライプのDestroyerのベースとなったモデル。その他KISSのエースも使っていたようです。

そして2469はモダーンをコピーしてギブソンから即クレーム。生産中止となり100本ほどしか生産されませんでした。元富士弦楽器の製造部長からお聞きした話です。

アメリカではすぐにプレミアがつき2000ドル以上になっていたそうです。(グレコ版では9万円のシリーズ)

また、そのコピー元のモダーンは当時、神田商会が所有していたもので、どうやら偽物というかネックを付け替えられた?ものを掴まされたのかも?といういわくつき。今となっては真相は闇の中です・・・。

 

とにかく、めでたくコンプリートということで、持っていなければできない写真を撮影したくなったので

当時の海外広告?とそっくりのシチュエーションで撮ってみました。(塀の文字は私が描いた合成です)

1975-1976製造の3本が44年ぶりに生まれ故郷に帰ってきた写真です。



こちらはオリジナル写真です。どうです?そっくりでしょう。